スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

GIANT KILLING

「GIANT KILLING」(ツジトモ) 講談社(モーニング掲載)

もう今更こんなところで布教する必要もない漫画かと思いますが、前投稿のGiant Killingつながりで、観戦したくなるサッカー漫画をご紹介。

表の主人公はETU(EAST TOKYO UNITED)監督のタッツミー。(達海さん)
裏の主人公は若手のバッキー。(椿くん)

監督を主役に据えるのって珍しいと思うんですが、いわゆる「プロチーム」に関わる様々な視点が絡んできて非常に面白いです。
チーム内、ライバルチームはもちろん、サポーター、フロント、番記者、スポンサー、日本代表……語られる角度の多さがあくまでも「社会」の中のチームであることのリアリティを生んでいて、さすがモーニング。

ページを使って丁寧に描いていく部分と、がっつり削る部分と、緩急のテンポが好み。
シリアスとコメディの配分がものすごく好み。
試合描写の緊迫感とスピード感がハンパじゃない。

私はモーニング本誌を買っているので細切れに読んでいますが、まとまったところで一気に読むと面白さ倍増だと思います。
Superflyをかけながら単行本を一気読みがお勧め(笑)

タッツミーはじめキャラクターたちは言うまでもなくみんな魅力的です。
素直なバッキー、生意気ザッキー、生真面目コッシー、気まぐれ天才王子、全力ツッコミ・クロエ、頼れるスージー、うるさいナッツ、可愛いセリー、大人なドリさん……あぁ、書ききれない。
タッツミー率いるETU以外だと、ネルソン監督のところの川崎フロンティアの面々が一番好きかなぁ。大阪も変人揃いだけど(笑)

個人的に面白いと思っているのは、ワガママ王子ジーノの描き方。
天才肌の変人というステレオタイプな看板の裏側になっているけれど、このファンタジスタ最大の強みはいつでもどこでもニュートラルでいることのように見えます。
先入観に縛られないからこそ、タッツミーの意図や真意を誰より早く汲めるし、若手のバッキーやザッキーを指名することができるし、他人の心境の変化にすぐ気が付くし、対戦相手に気負いもせず、面白い戦術なら躊躇わずに受け入れることができる。
で、受け入れたら当たり前のようにあっさりこなしちゃうのが技術の高さの証明なんでしょうが、ニュートラルだからこそ浮世離れして見える、“王子”っぽく見えるところが巧いなぁと思います。

最新刊の29巻はいやーなところで終わっていますが、(まだ単行本になってないけど)30巻、31巻への流れは泣けた……!


この漫画を読み返すたび、観戦したくなります。(できることなら生観戦)
テレビだったけど、ナビスコカップ観ちゃったよ。
スポンサーサイト

鬼灯の冷徹

もともと、とりぱんやハトのおよめさんやおお振りや、といったモーニングやアフタヌーン系の漫画は好きですが(あのゆるさがちょうどいい)、パルティータが好きな人には楽しんでいただける、かも。

「鬼灯の冷徹」(江口夏実) 講談社(モーニング掲載)

舞台は地獄。
エラーイ閻魔大王の第一補佐官である鬼灯(ほおずき)様が主人公であらせられます。
彼はすばらしく有能な官吏です。
冷静な判断力と非情な決断力は抜群、上司であるはずの閻魔大王も涼しい顔でぶっとばします。
時々、周囲は笑えないユーモアも忘れない。
(さぁ、新社会人諸君、目指せ鬼灯)
鬼灯とそっくりの顔のくせに(だからか?)強烈に仲の悪い白澤(はくたく)様を始め、元桃太郎従者のシロー(犬)、柿助(猿)、ルリオ(雉)やら、新しく地獄に配属された“新卒”の唐瓜・茄子などなど、力の抜けた面々との愉快なお話。
そして衝撃の「金魚草」。ほしいけどいらない。

戦歴は鬼灯>白澤っぽいけど、可愛げは鬼灯<白澤だな。うん。

けっこうお勉強にもなります。
新刊が待ち遠しい~~。

猫怪々

「猫怪々」 加門七海・著 集英社

拙宅を訪れてくださる方には猫好きさんが多いようなので、読書の秋ではありませんが、ご紹介をば。
加門七海女史といえばご本人も含めてモノノケワールド全開のザ・オカルトライターですが、この本は「拾い猫との怪しい日々を綴るオカルト育猫日記」(帯より)とのこと。
もともと猫を飼いたくて引っ越しをした女史が、弱々し~い病気もちの猫を拾ったことからすべてが始まります。
(猫を飼うにあたり買うのではなくまず不憫な野良猫を探すあたりにものすごく共感するわけですが、引っ越し先の条件に「猫に優しい町」を入れていたため、不憫な野良猫がなかなかいなかった・・・というオチつき)

次から次へと病を引き込む子猫と、全力で翻弄される女史。+猫の周りの不穏と異界のモノ。

私にできることは何でもやる! という勢いで動きまくり看病しまくり痩せる女史の姿は、生き物が好きな人間誰もが自分と重ねるであろう姿です。
(3.11の後、何の被害もない私の一番ストレスは、誰もいない家で二羽の鳥を留守番させなきゃいけないことでした。すごい勢いで病院寄ってお見舞いして帰宅。・・・あの生活はなかなか疲れた)

現在の加門女史宅のリビングは、キャットタワーと猫用サンルームと猫ちぐらと猫用クッションに占領されているらしい。
あぁ、なんて正しい猫好きの家。

──猫は人間をしつける。人間は猫の召使である。

この言葉に共感される方はぜひ、「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ・著 ちくま文庫 を手に取っていただきたい。
「快適な生活を確保するために、人間をどうしつけるか」という全国の猫のために書かれたマニュアル。
お宅の猫の行動に思い当たることは・・・。

芸人交換日記

秋の読書週間。(まだやってたのか)

「芸人交換日記 ~イエローハーツの物語~」 鈴木おさむ著 太田出版
ミもフタもなく言うと、売れない芸人のコンビ間での交換日記。
Quick Japan 誌上で連載されていたこのお話、田中圭さんと若林氏の主演で舞台化したことは記憶に新しいですが(もうすぐDVD発売!)、けっこうQuick Japanは買っていたので、ほとんど誌面で読んだ気がします。
タカ&トシのタカさんがおさむさんとの対談で語っていたり、オードリーがラジオで語っていたりするように、そこにあるのはリアルな売れない芸人の姿。(現実はもっとヒドイとのこと)
劣等感って持ち始めるとどうにも手が付けられない。何もかもネガティヴにとらえちゃう。
後輩の番組の前説をやらなきゃいけなかったり、プロデューサーから「お前は使えるけど相方は・・・」って言われていないか勘ぐったり、デキレースだって叫んでみたり。

作家ってけっこうズルイと思うんですが、退路確保して目指すことができるんですよね。
普通に就職してちゃんと給料を確保しながら、合間に書いて応募して作家を目指すことができる。
でも芸人はそういうわけにはいかない。
退路がないのに、売れないまま30を超えちゃって、周りの友人は結婚して家を建てるとか建てないとか言っている時に、まだバイトで生計を立てていて、後輩にも追い抜かれて、コンビ間でも疑心暗鬼になったりして、営業へ行っても誰もネタを聞いていなくて──。

夢を諦めるのも才能だ。

というフレーズが、沁みる。

今テレビに出ている芸人さんたち、ホントにすごい。


ちなみに、最後の方がベタだなぁ~と思ってしまう方もいるかもしれません。
が、私は、あのラストは「テレビのなみだ」(鈴木おさむ著 朝日新聞出版)からきていると思っています。
「他人の感情のコントロールの仕方」についても勉強になるので、併せて読んで損はない。はず。

アッシャー家の崩壊

秋の読書週間・・・読書なんかしてる場合じゃねぇよ・・・な状況の方々も多くいらっしゃるかと思います。
今年は水難の相でも出ているのでしょうか。
海津波も怖いですが、山津波も怖いです。
本来、雨音は風流なものですが、これだけひどい状態だとどうにも不安に駆られますね。
台風がなるべく早い速度で駆け抜けていってくれることを願うばかりです。

というわけで表題。
「アッシャー家の崩壊」 エドガー・アラン・ポー
私が手元に持っているのは、新潮文庫から出ているポー短編集のゴシック編です。
始めに読んだのは岩波だったでしょうか。
ゴシック編と銘打たれているとおり、いわゆる代表的なゴシック小説(怪奇小説)がいくつも収録されています。
代表中の代表が「アッシャー家の崩壊」。
これぞ、ザ・ゴシック。

幼少時代の友人ロデリック・アッシャーに懇願され、アッシャー家に向かうことになった私。
その屋敷は陰鬱にして荒涼、退廃にして厳かな豪邸。
そこに精神を病んだロデリックと、不治の病に侵され死期が迫る妹マデラインが住んでいる。
やがてマデラインが亡くなり、いよいよロデリックの錯乱はひどくなり──。

一回目の読書は「屋敷」に「人間」が侵食されていくその雰囲気に圧倒されます。
二回目の読書は背後にある意味を考えるとなお面白いと思われます。キリスト教国であることを念頭に、「直系」の意味、アッシャー家を崩壊させたものの意味。罪と罰。
しかしマデラインの死はロデリックの死であり、マデラインはロデリックであるともいえる。

バートルビーもそうですが、様々なとらえ方ができる深遠な物語です。
それゆえに魅了される読者も多いのでしょう。

短編集なので他にも収録されていますが、私は「ウィリアム・ウィルソン」も好きです。
オスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」ちっく。(無論、ウィリアム・ウィルソンの方が出版は早い)

でも、黒猫はおすすめしません。
猫好きには耐えられん!!


以下私信です。

続きを読む

カテゴリー
最近の記事
Change The World
イーココロ!クリック募金
最近のコメント
最近のトラックバック
カレンダー
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
プロフィール

Author:不二
春眠堂のまったり店主。
休日をこよなく愛する不良社会人。
ミステリ好きのFT書き。
モーニング愛読者。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。